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クラウドネイティブ時代の開発者体験を向上!「Platform Engineering」の概要と始め方

【16-C-6】開発者こそ幸せたれ!クラウドネイティブ時代の開発を支えるPlatform Engineeringのススメ

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Golden Pathを実現する開発者向けポータル

 Golden Pathは、開発者に遵守してほしいルールを付与し、実際に動作するサンプルアプリとコードを提供することで、開発者のノウハウ習得を支援する仕組みである。レッドハットの開発者向けポータル「Red Hat Developer Hub」では、このGolden Pathをセルフサービス化して提供することができる。

 北村氏は、その概要をデモを交えて解説した。Developer Hubは、Backstageをベースとした開発者向けプラットフォームの統合ポータル機能。Backstageが提供する機能に加えて、サンプルのGolden Pathや他のRed Hat製品と連携するプラグイン、エンタープライズのサポート等も提供する。

 レッドハットの提供するコンテナプラットフォームであるOpenShiftと組み合わせると、次のような世界が実現できる。

Developer Hubで実現できる仕組み
Developer Hubで実現できる仕組み

 まず、プラットフォームエンジニアリングチームがOpenShiftの開発環境とGolden Pathを準備する。開発者たちは言語やフレームワークに合わせてGolden Pathを選択し実行する。すると、Skeleton Repositoryという準備されたリポジトリから、今回の開発で必要なアプリ用のリポジトリとKubernetesのマニフェストが入っているリポジトリがコピーされる。

 併せて、OpenShift内ではArgo CDというCDツールにリソースがデプロイされ、マニフェストリポジトリ内にあるCIツール(Tekton)のパイプラインがデプロイされる。このCIパイプラインには、ビルドデプロイだけでなくテストやセキュリティスキャンのプロセスも含まれる。ここまでが、Golden PathをDeveloper Hub上で実行したときのステータスだ。

Golden Pathを実行し処理が完了すると、開発者独自の画面が構築される
Golden Pathを実行し処理が完了すると、開発者独自の画面が構築される

 その後、実際に払い出されたアプリケーションに変更を加えるには、アプリ用のGitをクローンし、ローカルで編集を加えてコミット、プッシュする。すると、Golden Pathであらかじめ設定されたWebフックが機能して、アプリをデプロイするためのCIパイプラインが実行される。ビルドの処理が走ってコンテナのイメージが作成され、Argo CDのSyncによってサンプルアプリケーションがデプロイされるといった流れだ。

 「サンプルアプリをデプロイするために開発者が行うことは、Golden Pathのデプロイと、アプリケーションのソースコードの修正のみ」と北村氏。

 また、Developer Hubでは、デプロイされたさまざまな環境をポータルから一元的に閲覧することも可能だという。たとえば、プルリクエストの情報やCIパイプラインの実行状況などを確認できる。

「CI」のカラムをクリックすると、CIパイプラインの実行状況や各タスクのログを確認できる
「CI」のカラムをクリックすると、CIパイプラインの実行状況や各タスクのログを確認できる

 北村氏はその他にも、SonarQubeの情報や、実際にデプロイされている環境のトポロジー、Argo CDのSyncの状況の履歴まで確認できることを紹介した。

 さらに、Developer Hubには開発者がこの開発環境をどのように使うべきかという情報をドキュメントにまとめて提供する機能も備えている。

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この記事の著者

岡田 果子(オカダ カコ)

 IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

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川又 眞(カワマタ シン)

インタビュー、ポートレート、商品撮影写真をWeb雑誌中心に活動。

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