前編では、FileMaker Serverが企業の基幹システムと連携する際に気になりがちな点として、セキュリティやアカウント認証などについて触れました。後編では、スクリプトによる自動処理、Web公開、データ連携のケーススタディなどについて紹介します。
サーバーサイドスクリプトの威力
FileMaker Serverは、クライアントマシンを介さずにサーバー単体でスクリプトを実行する機能を持っており、またそれらをスケジュール化して定期的に実行することもできます。FileMaker Serverが実行することができるスクリプトは、以下のものです。
- 自身が公開しているFileMaker ProデータベースファイルのFileMakerスクリプト
- サーバーマシン上の「Script」フォルダに置かれたシステムレベルスクリプト(※1)
「システムレベルスクリプト」とは、直接的にはWin環境ならDOSのバッチファイル、Mac OS環境ならShellスクリプトを指します。実際には、これらのスクリプトから実行可能なあらゆる言語のプログラム(Ruby、Perl、C、Javaなど)を実行可能であると考えて良いでしょう。
FileMaker Proクライアント上でスクリプトを実行する際には、何らかのユーザ操作を必要としますが、サーバーサイドでは「バックグラウンド」で「定期的」に実行されるというところに大きな違いがあります。また、サーバーサイドでのスクリプト実行スケジュールでは、ひとつのスケジュール内で「システムレベルスクリプトを実行 ⇒ FileMakerスクリプトを実行 ⇒ システムレベルスクリプトを実行」といったように、外部のデータをFileMaker Proに取り込んで利用する、あるいはFileMaker Proのデータを外部に書き出して受け渡すといった利用を想定したような組み合わせも可能です。
さらに、FileMaker Serverはコマンドラインによるインターフェイスも持っているため、FileMaker Serverのスケジュール自体をシステムレベルスクリプト(あるいは全く別の要因によりキックされた任意のプログラム)からオンデマンドで実行するといった利用の仕方も考えられます。
利用されるケースとしては、例えば次のようなものが挙げられます。
- 顧客への定期的あるいは何らかのステータス変更をトリガとしたメール送信
- ○月○日時点での統計データの作成および別テーブルへの書き込み
- 外部の基幹システムとのデータ連携の自動化
など
つまり、「クライアントが直接的に操作したいもの以外」のあらゆる処理を任せることができます。さらに、サーバ自身や公開しているファイルの健康状態をチェックして、問題があれば管理者にメールを送信する、といったこともこのサーバサイドスクリプトで可能でしょう。
FileMaker Server のWeb公開
FileMaker Proは、データベースサーバーにWeb公開のエンジンが組み込まれており、これを利用することによって、普段の業務に利用しているデータベースから、あるいはWeb用のデータベースを追加し、Web公開することも可能です。これについては、ここではあまり多くは触れませんが、「学術論文、審査、編集、Web公開システム」のケーススタディのシステム構成図を掲載いたしますので、サーバー構成例としてご参考下さい。





